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今年もハイレベルな戦いに!Perfumeダンス大会決勝戦

Perfumeの曲にあわせて踊るダンスコンテスト「第2回 Perfume ダンスコンテスト ~魅せよ、LEVEL3~」の決勝戦が10月26日に東京・メルパルク東京イベントホールで開催された。

2年ぶり2回目の開催となるこのコンテストは、振り付けのみならずメンバーの細かい癖や顔の表情までコピーして完成度の高さを競う「極部門」と、楽曲の一部分以外は応募者が考えた創作ダンスで踊ってオリジナリティを競う「創部門」、そして海外在住者のみが参加できる「インターナショナル部門」という3つの部門を実施。課題曲は「Spending all my time」で、出場グループの応募は計17カ国から寄せられた。

本日行われた決勝戦ではPerfumeと、振り付けを担当しているMIKIKO、クリエイティブディレクターの関和亮が審査員を担当。さらに司会としてハリセンボンの2人が登場して会場を盛り上げた。ステージの音響や照明を担当したのは実際にPerfumeのライブを手がけているスタッフたち。会場には1500人のファンが集結し、さらにイベントの模様はUstreamで全世界に配信された。

大会はまず「極部門」のパフォーマンスからスタート。1番手の「不自然ガールズ」は女性2人と男性1人からなる愛知在住のチームで、のっち役を担当した男性が「のっちのクネクネした動きのクセが、今回の出演者の中で一番如実に出てる」と絶賛されていた。2組目は第1回に続いての出場である、43歳と48歳のメンバーを含む男性3人組「Perfukky」。Perfumeの3人のクセや腕の角度などを研究した彼らのダンスを観て、かしゆかは「私の動きって、あんなにロボットみたいなんですね」と感心していた。

中学生の頃から文化祭やダンスコンクールでPerfumeの「edge」を踊ってきたという幼なじみ3人組の「平見沢」は、作務衣、セーラー服、天狗の面という和風をコンセプトにした衣装でダンス。Perfumeは「ダンスのキレが人間じゃないみたいだったから、応募映像で何か処理をしていないか本人に確認した」と明かしていた。

続く「perfumen」は振りコピユニットとしてニコニコ動画の「踊ってみた」カテゴリに動画を投稿していた男性3人組。2010年に活動休止していたが、前回のPerfumeダンスコンテストのために再び集結し、その経験が大きかったことからまた3人で一緒に活動を再開することにしたという。「自分の中にのっちを憑依させた」という彼らの正確なダンスは審査員や観客たちを驚かせた。「pa*na*pp」のダンスではPerfumeのメンバーから「かしゆかにそっくりだった」と言われ、感極まってかしゆか役が泣きそうになる一幕もあった。

「極部門」はこの時点まで全チーム3人組だったが、続く「profumo」は13歳の女の子が1人だけでパフォーマンスに挑戦。踊り終わった彼女は緊張の糸が切れて泣き出し、その様子を見たPerfumeの3人も感動して涙を流していた。MIKIKOはprofumoのダンスに「弟子にしたいくらいです」と太鼓判。彼女は最後に「ダンスと歌を好きにならせてくれて、ありがとうございます」とPerfumeに感謝の言葉を述べ、会場中から温かい拍手が沸き起こった。

中学2年生の頃に踊り始め、今年で結成5年目になるというダンス部の同級生3人組「ぐらんぱ」は、Perfumeがステージで着ていそうな服を探して衣装にし、中田ヤスタカを意識したサングラスをかけて熱演。Perfumeの振りコピユニットとして知名度があるものの今回初出場である「セラミクロニ」は、長いお辞儀まで忠実にコピーし、Perfumeのメンバーから「こっちのほうがのっちっぽいよね」と口々に言われていた。普段は大学でビッグバンドジャズをやっている仲間たちで結成したという、男性1人女性3人のグループ「けちゃたろん☆ひるま」は、どことなく上品でやさしいダンスで観客を魅了。審査員たちから「完コピがテーマの極部門は4人でやるのは難しい。でもそんな中で4人でもアリだと思えたのはこのグループだけ」と評されていた。

「極部門」の全パフォーマンスが終わると、続いては「インターナショナル部門」の審査がスタート。当日会場に来ることが叶わなかった、アメリカの「Perfume! Takes! Tech!」、スペインの「Sexy Mafia」、アメリカの「Americafume」、ポルトガルの「P.P.T」のダンス映像が次々と紹介され、あ~ちゃんは「リズムの取り方が日本の人と違うのでシビれる。ドキドキする」と感想を述べた。さらに海外からの出場者の中で来日することができた2組が登場。香港からやってきた19歳の男性1人による「Team Perfume Hong Kong」と、台湾で活動する結成5年目の振りコピグループのメンバー「Perfume Promotion Team」が、日本のステージでPerfumeのダンスに挑んだ。

「創部門」のトップバッターは、9歳から11歳までの女の子で構成される仲良し9人組「Dahlia」。子供とは思えないほどの大人っぽくセクシーなダンスに審査員たちは驚き、MIKIKOは「昔のPerfumeの3人を見てるみたい」と話していた。続く「bagune」は今回のコンテストのために結成されたグループ。スローなロボットダンスという、ほかのグループとは全く異なるアプローチで課題曲を表現し、Perfumeからも「私たちにもできない技術です」とビックリされていた。

普段は新宿2丁目で女装をして踊っているという29歳の「そうでない人、ユキジ」は、自作の「のっち人形」「かしゆか人形」を棒で動かしながらダンスを披露。インパクトのあるパフォーマンスに会場中が大きく沸いた。フレディ・マーキュリー風の仮面を付けた女性3人組「スクランブルチョップス」のダンスは、創作部分を観たPerfumeが「私たちの振り付けの意図をちゃんとわかってくれてる。うれしい」と称賛。前大会でも独特な世界観を持ったダンスを披露した「西千葉大学」は、今回はステージを暗転させて指先に仕込んだライトをキラキラ光らせたり、最後のキメポーズで金テープを発射したりと、さまざまなアイデアを盛り込んだパフォーマンスを展開した。

中学2年生から22歳までの15人の女の子たちからなる、決勝ステージ最多人数の「pinkchild」も第1回に引き続きの出場。高転などを随所に盛り込んだアクロバティックなダンスを、抜群のチームワークでこなしていた。Perfumeとマイケル・ジャクソンが好きな大学生3人組「マカロニジャクソン」は、黒スーツと黒ハットというマイケル風の衣装でステージに登場。「カッコいいPerfume」をテーマに、ムーンウォークなどのマイケルらしいダンスや仕草を盛り込みながら課題曲を踊った。第1回大会の優勝チーム「就職氷河期」は、「すれ違う2人が電話を通して言葉を交わす」というドラマチックで切ないストーリーをダンスで表現。貫禄を感じさせるハイクオリティなパフォーマンスに、観終わったPerfumeは一瞬放心状態になっていた。

全出場グループがパフォーマンスを終えると、審査員同士の話し合いを経て各賞の受賞者が決定。表彰式には全出演者と審査員が登壇し、クリエイティブ賞が「そうでない人、ユキジ」、「インターナショナル部門・極」のグランプリが「Team Perfume Hong Kong」と「Sexy Mafia」に与えられた。さらに、審査が難航したため特別賞が急遽増設されたと発表され、この特別賞は「profumo」が受賞した。

今大会でグランプリを獲得したのは、「極部門」が「perfumen」で、「創部門」は「pinkchild」。2組は表彰式が終わるとその場でPerfumeと打ち合わせをして、それぞれがPerfume本人とのコラボによる「Spending all my time」をパフォーマンスした。「perfumen」のメンバーはコラボライブを振り返って「現実感がまるで湧かなくて、ホントに『Dream Land』です」と語り、さらに「のっちが振りを間違えてました」と暴露。かしゆかは「pinkchild」とのコラボを終えると「圧倒されすぎて、初めて踊ったみたいなダンスになっちゃった」と楽しそうに話していた。

Ustreamの生配信はこの時点で終了したが、その後Perfumeは会場に足を運んだ観客のためにミニライブを敢行。カンヌの広告祭などで披露されたプロジェクションマッピング演出による「Spending all my time」がスタートし、会場中が興奮で包まれた。さらにライブでお馴染みの「P.T.A.のコーナー」を経て「チョコレイト・ディスコ」も披露され、客席はこの日一番の盛り上がりになった。最後にあ~ちゃんが来場者に向けて「皆さん! Perfumeに『Spending all my time』してくれてありがとう!」と声をかけ、Perfumeはステージから退場。スクリーンにはエンドロールとして、今大会にエントリーしたグループの名前が流れた。

元記事 : ナタリー 配信日時 : 2013-10-26 23:30