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【ドキュメンタリー映像】ダンスができない。風営法下にある東京・クラブシーンの現在とは

世界屈指のオンライン・エレクトロニックミュージック・マガジン「Resident Advisor(以下:RA)」が、看板ドキュメンタリー・シリーズ「Real Scenes」の東京編をリリースした。

「人間は食べる、生殖する、睡眠する。そしてダンスする。」と、Dommuneの宇川直宏は語るが、近年の日本ではこういった人間として当たり前の行動が規制されている。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、一般的に風営法と知られるこの法律は、何十年も前に、日本のエンターテイメント業界での売春を規制するために制定された。

この法律は、面接が66平方メートルを下回る店舗で客にダンスをさせる営業を禁止している。しかし何年もの間、警察は規定を満たしていないクラブの営業を黙認し、東京は世界有数のダンスミュージック・シーンへと成長した。だがここ数年、警察は厳しく取り締まる姿勢を見せ、一時は活気溢れていたこのシーンが少しずつ首を絞められているというのが現状である。

今回の「Real Scenes」でRAは日本の首都へと飛び、風営法の影響下にいるDJ、プロモーター、運動家、プロデューサー達に話を聞いている。高齢化社会、クラブのネガティブなイメージなど、彼らの前には様々な問題が立ちはだかり、風営法改正は問題の一部でしかない。だが、こういった過酷な現状にあろうと、東京には情熱的で献身的なダンスミュージック・コミュニティがあり、Let’s DANCEのような活動団体や小さいアンダーグラウンド音楽スペースが形成され、状況を変えようとしている。

もし変化が必要ならば、それはコミュニティの中から起こらないといけない。東京の人々には、そういった共通の意識がある。

元記事 : Qetic 配信日時 : 2014-03-24 18:00