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ナズが自身のレーベル立ち上げを正式に発表、故ピンプ・Cのアルバムなどをリリースへ

デビュー作『Illmatic』の20周年記念盤をリリースし、ドキュメンタリー映画『Time Is Illmatic』も話題を呼んでいるカリスマ・ラッパー、ナズ(Nas)が、噂されていた自身のレーベル、Mass Appeal Recordsの設立準備に入っていることを正式に認めた。この新レーベルからは、故ピンプ・C(Pimp C)のアルバムや、コンピレーションなどの発売を予定しているという。

4月にも噂されていたMass Appeal Recordsの立ち上げを、ナズが米Billboard誌の取材に対し認めた。このレーベルはナズと、Decon Recordsの創始者のひとりであるピーター・ビッテンベンダー(Peter Bittenbender)によって立ち上げられるインディペンデント・レーベルで、今後Deconの事業も継承していく予定という。ナズとビッテンベンダーは昨年、カルチャー雑誌のMass Appealに120万ドル(およそ1億2000万円)の出資をしており、同レーベルは姉妹会社となる。

Mass Appeal Recordsの第一弾リリースは今年の夏を予定しており、フューチャー(Future)、プッシャー・T(Pusha T)、マック・ミラー(Mac Miller)、エイサップ・モブ(A$AP Mob)らの楽曲を収録したコンピレーションになるという。このコンピレーションには、ギャング・スター(Gang Starr)の1994年の名曲“Mass Appeal”をナズがカバーした音源も収録されるとか。そしてこのコンピレーションに続いて、ジューシィ・J(Juicy J)、マイク・ウィル・メイド・イット(Mike WiLL Made It)、DJマスタード(DJ Mustard)らが参加した故ピンプ・Cのアルバムがリリースを予定しているほか、ナズの未発表曲集となる『Lost Tapes 2』も検討されているとのこと。ただしナズはDef Jam Recordingsとの契約がまだアルバム一枚分残っているため、この契約が終了してからのリリースになる見込み。

また、以前にMass Appeal Recordsの第一弾アーティストとして報じられるも、Twitterで自身のことを「いまも未契約」のアーティストと称するなど報道を否定したデトロイトのラッパー、ボールディ・ジェイムズ(Boldy James)だが、Billboardの報道によれば、やはり契約第一弾アーティストになるという。また、ディスクロージャー(Disclosure)のプロデュースによる新曲“You Stressin”も話題となっているニューヨークの17歳の新鋭ラッパー、ビショップ・ネルー(Bishop Nehru)や、2010年に「XXL Freshmen Class」に選ばれたファショウン(Fashawn)らも契約しているとのこと。

Mass Appeal Recordsのディストリビューションは、他社ディストリビューターとの競争を経て、Sony系列のRED Distributionが数年に渡る契約を勝ち取った。久々にナズがSonyに復帰することについて、Sony Music EntertainmentのCEOであるダグ・モリス(Doug Morris)も、「ナズはとてつもないアーティストであり、ヒップホップにおけるオールタイムの偉人のひとりだ。彼がまたSony Musicのファミリーに帰ってくるのは大変喜ばしい」とのコメントを発表している。

元記事 : bmr 配信日時 : 2014-05-19 23:24